音楽理論その6
コードにもスケールにも無い音が大切
ジャズでは、ブルースでも歌モノでもスケールに無い音が実は重要です。
◎歌モノに多い循環コード
Cmaj7→A7→Dm7→G7
Cmaj7:Cアイオニアン・スケール
C,D,E,(F),G,A,B
A7:Aハーモニック・マイナー・スケール・パーフェクト・フィフス・ベロウ
A,B♭,C,C#,(D),E,F,G
Dm7:Dドリアン・スケール
D,E,F,G,A,(B),C
G7:Gミクソリディアン・スケール
G,A,B,(C),D,E,F
◎ブルース・コード
C7→F7〜〜G7→F7
C7:Cミクソリディアン・スケール
C,D,E,(F),G,A,B♭
F7:Fミクソリディアン・スケール
F,G,A,(B♭),C,D,E♭
G7:Gミクソリディアン・スケール
G,A,B,(C),D,E,F
と上のようにアヴェイラブル・ノート・スケールでは、各コードで使えるスケールが示 されています。 しかし、これらのスケールの音だけ使ったのではジャズらしくはなりません。 実はジャズではスケールには示されて無い音、コード表記にも無い音が大事です。 そしてその音が入らないとジャズらしくはなりません。
ジャズに取って最も大事な音が実は、コードにもスケールにも示されて無いんです。 それがブルー・ノートです。 ブルー・ノートが入らないとジャズにはなりません。
オーソドックスなブルースでは、3度と7度が半音位下がった音がブルー・ノートだと 言われてますが、ジャズではそれに加えて減5度が重要です。 歌モノでは減5度を入れれば、3度、7度はナチュラルでもいいと思います。
ジャズ・ブルースの場合はブルース・コードから自然に7度はフラットしますが、歌 モノでもブルージーに演奏する場合は、トニックやサブドミナントのコードをセブンスに 変えて7度をフラットさせる事もありますが、それ以外は減5度が最も大事です。
メロディーがコード・トーンの5度音になる時に、前打音として減5度をちょんと引 っ掛けるように出してすぐに5度のコード・トーンを出します。 アドリブの場合も、5度音に前打音の減5度を加えたり、裏拍で減5度を加えて次の 5度や4度に繋げます。 表拍でストレートに出すと多少違和感を感じるので、弱拍で使うのが無難です。
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ベース・ラインでは、4度進行するジャズのコード進行の場合、4拍目を減5度にして
次のコードの根音に半音で繋げる事が多いです。
G7→Cmaj7の場合下行ラインで
G,F,D,D♭|C〜
※G,F,E,D|C〜としたのでは、ジャズらしくはなりません。
ブルース・コードの、8小節目から9小節目にかけてのコード進行に多いC7→G7の
場合、上行で
C,E,F,F#|G〜
※C,D,E,F|G〜としては、こちらもやっぱりジャズらしくはなりません。
スケール通りにラインを取ったんでは、音としては間違いではありませんが、ジャズ
らしくはなりません。
という具合に、減5度を通して次の根音に半音で繋ぐのが常套手段で、滑らかなライン
になります。
ベース・ラインやソロ・フレーズで、必ずどこかに減5度音程が出てこないとジャズ
らしくはなりません。
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また、ソロのフレーズでは、C,D,E,Gと言うフレーズは良くないです。
5音階(ペンタトニック)に聞こえて、演歌っぽくなります。
必ず、C,E,F,GとアボイドのF音を通るほうが、ダイアトニックに聞こえます。
C,E,F,F#,Gとすれば、ブルージーになります。
メロディーの終わりは主音で終わりますが、3度から下行して主音に終わらせては
いけません。
5度から主音、2度から主音、7度から主音(例外的に4度から主音と言う、アーメン
終止と言うのもありますが)、このどれかにします。
ブルースの場合は♭7度から主音に向かって終わるのはブルース特有です。
3度から主音に終わるとペンタトニックに聞こえます。
(クラシックの和声理論では、禁止となってます)